沈黙のわけ。

早速『ヴィヨンの妻』を見ました。先の自主公演で何人かの知人は公演後、会ってもしばらく沈黙をされていましたが、その理由が分かる気がしました。というのは、その映画を見て私も言葉が出なかったからなのです、それはあまりの感動に打ち震えて言葉が出ないというのではなく、何かが納得いかないのです。
今からは内容にも触れますので、これから見ようという方は読まないほうがよいかと。以下、羅列気味。
原作の地の文をかなり引用していて、脚色して加えられた部分との言葉(台詞)の差がなんかとても気になってしまった。俗っぽかった。
原作を読んだ時に感じたとぼけた絶望感がなく共感できなかった。特に最後の台詞、あんなに気持ちを込めて言うものなのか。
でもね、原作を意識しなければ、それはそれでオモシロイ映画だと思いました。出演者は皆素晴らしかったのです。