いよっ。

油断大敵、なぜなら油断しすぎる僕だからです。
結核という文化」(福田眞人著 中公文庫)を読みました。これはちょっとした医学史であって病気を治すということの試行錯誤が描かれていました。気が遠くなった。結核というのは伝染病だという事実を再認識しまして、なんだか闇の部分を垣間見たような気持ちでいるのです。児童文学者の新美南吉さんは肺病を患っているのでないかと疑われ(実際そうだったんですが)、親しくしていたある家では彼が帰った後にその家のおかみさんは彼が使った座布団を日干しし、湯飲みもきちんと熱湯消毒していたそうです。彼がそれに気づいていたかどうかは知りませんが、もしかしたら当時(昭和初期)の日本では珍しいことではなかったのかもしれません。