居眠りしながら飽和して。

ゴダールの『アルファヴィル』を観た。ゴダールデビューを最近果たし、僕にとっては4本目のゴダール作品。近未来のSFモノなのだけれども、映し出される世界はCGは使われておらず(当たり前か)、かといって安っぽい特殊技術もなく、その当時(1965年)の世界をそのまま近未来と設定していた。車とか普通だったし。
アルファヴィル(都市の名前か星の名前かどっちか)は手塚治虫の『火の鳥−未来編−』のように人工知能α60によって管理されている。その世界では、"なぜ"という問いは禁止であり、"だから"と言わなくてはならない。つまり、α60によって論理的に人間の進むべき方向が決定されている。主人公ジョンソンは別の星のスパイとしてこの世界に侵入し、α60を創った教授の娘に近づき……。

感情が抑制され、人が死んで涙を流せば死刑に処せられる世界。詩を暗号と捉え解読しようとする世界。愛を伝える言葉を失った世界。論理的帰結を害すことは排除される世界。

論理=物事を合理的に考える方式。合理的=道理にかない、むだのないようす。道理=物事の正しい筋道。理性=一時的な本能や衝動に左右されず、概念や実在を理論的に考える心のはたらき。しばしば、感性・感情と対比される。

感性=外界の事物や現象についての感覚的直感を心がうけとる能力。感情=喜怒哀楽・快不快などの心の状態。気持ち。心持ち。

心=精神。知・情・意などのそれぞれのはたらき。またそのもととなっている全体。

全てはバランスだと言うのは易しくそれでいて堅固であり……。

今日は中途半端に。