憧れたものがそこに、目の前に。

尊敬する劇作家は何人もいますが、その中のひとり、永井愛さんの作・演出による『書く女』を当日引換券で観に行った。前から2列目の真ん中やや左の席で舞台が近くて良かった。人間を描いていたなと、ストーリーのために人物がいるんじゃなくって、人物を追うことで物語ができていく。そして、どうしても書かなくてはならなかったこと、どうしても書きたかったこと、そういう作家の想いを強く感じたのでした。きっと観た人のほとんどが『書く女』の主人公である樋口一葉を永井愛さん自身のことのように見たんだと思う、僕もそう見えた。戦争への危惧とフェミニズム、そして、書く女(チラシの写真は永井家なのでは?)……お金がないことは表現者には大きな問題ですよね、それでも書く、それでも表現していく、"切実な想い"が根底にある人ってやっぱり素敵だなと心底思うのです。涙を堪えるのに本当に必死だった。寺島しのぶさんは素晴らしかった。
で、『井上ひさし全芝居』の四巻と五巻をアマゾンの古本屋で購入し、今日届いた。いい買い物をしたと思う。
現状じゃ恥ずかしくって意気込みすら書けない。山田かまちが言ってたっけ、「やらないうちは全部うそさ」。あ〜せめて嘘つきだけにはならないように。ちゃんとちゃんと。