そして、師走。

ちょっと気になっていた解体社を観劇する。自分の教養が足りないのか、まったく退屈でありまして、ウトウトしてたら不意に終演してました。うーんと、久々に手応えのないというかあまりの分からなさに茫然とした(いや、寝てました)のですが、これ、いわゆる知識人には響いたりするのだろうか。4000円?
それにしても、土曜日に観た燐光群『パーマネント・ウェイ』はとてもおもしろかった。イギリスの鉄道民営化とその後に起きた列車事故、その責任の所在が不透明になっていくものを実際に事件に関わった当事者に取材し、そのインタビューの言葉をそのまま戯曲化したという作品。真実(リアル、もしくは信じられることという意味で)は表現の強さによって決まると思った。事実は体験であって、体験なゆえに真実に最も影響力を持ち得るけども、重要なのは表現、それをどう他者に表現するかで真実は決まってくる。裁判には当たり前なことだろう。あー、真実という言葉は適当ではないかも、判断とか正義とかかな・・・・・・。
では、またもやクンデラの言葉であります。『権力との闘いは忘却との闘いである』
料金以上の価値を受け取った素晴らしい充実した舞台でありました。関係ないけど妙に閉塞感が部屋にあるのは蛍光灯がひとつ切れているからだろうか。